サトウキビの正式名称は甘蔗(「かんしゃ」俗には「かんしょ」)トウモロコシに似たイネ科の多年性植物で、高温多湿を好み、年間平均気温が20℃以上んも土地でよく育ちます。
ニューギニアが原産国でインドを経て世界に広まったと推測されています。 サトウキビはインドのインダス河の流域に自生し、この絞り汁を煮詰めて甘味料として利用したのが始まりといわれています。それがインド志那を通じて中国に 伝来、沖縄には1623年中国福建省から「儀間真常」が製糖法を学び沖縄全土に普及させて以来、琉球王朝時代から今日まで沖縄の農業の基幹産業として沖縄 の経済を支ええてきた貴重な作物です。
沖縄は豊かな「太陽エネルギー」「海洋オゾン」「珊瑚の海」「豊富な雨量」亜熱帯の自然に恵まれていて、ミネラルやビタミンを豊富に含むサトウキビ栽培に最適で、世界の中でも良質な黒糖が取れることで知られています。
「含蜜糖」は原料のサトウキビなどの絞り汁をそのまま煮詰めたもので、代表的なものに「黒砂糖」があります。
精製していないのでミネラル分を多く含みます。
「分蜜糖」はサトウキビなどの甘み成分(蔗糖)だけを取り出し、精製して作ったもので、代表的なものは白砂糖やグラニュー糖です精製過程でほとんどのミネラルは除かれてしまいます。
黒砂糖は黒色で塊状の砂糖で、糖度は80〜86あります。完全に精製された上白糖などに比べ、カリウムや各種ミネラルを豊富に含みます。
黒砂糖 | ハチミツ | グラニュー糖 | |
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エネルギー | 352kcal | 294kcal | 387kcal |
水分 | 5.0g | 20g | Tr |
たんぱく質 | 1.7g | 0.2g | 0 |
脂質 | 0g | 0 | 0 |
炭水化物 | 89.7g | 79.7g | 100g |
灰分 | 3.6g | 0.1g | 0 |
ナトリウム | 27mg | 7mg | Tr |
カリウム | 1,100mg | 0.13mg | Tr |
カルシウム | 240mg | 2mg | Tr |
鉄 | 4.7mg | 0.8g | 0 |
ビタミンB1 | 0.05mg | 0.01mg | 0 |
ビタミンB2 | 0.07mg | 0.01mg | 0 |
リン | 31mg | 4mg | 0 |
野菜や魚などに「旬」があるように、黒砂糖にも「旬」があります。
黒砂糖の原料のサトウキビは植物ですから、その収穫期が「旬」になると考えれば納得いくのではないでしょうか。
地域によって多少異なりますが、12〜3月がおよその収穫期になります。サトウキビを刈り取ったあと、放置しておくと品質が低下するので、収穫後は早めに製糖しますが、その収穫期につくられたものが「旬の黒砂糖」なのです。
機会があったら「旬の黒砂糖」をぜひ食べてみてください。
口に入れるとふっくらやわらかく、すぐに溶け出しサトウキビの香りが広がります。黒砂糖はいつでもおいしく食べられますが、この時期のものは格別です。